三歳児の電車愛を最初は微笑ましく思っていたが、最近若干の狂気を感じる

私には3歳を少し過ぎた子供がいる。性別は男で同年代の子と比べて特別かわいいという特徴を持っている。よく迷子防止に名札を持ち物につけておくという話を聞くがそれは特徴のない子の話である。我が子は特別可愛いという圧倒的特徴を備えているためそのような小細工は不要である。

さて、そのくらい可愛い息子であるが3歳の少し手前から電車にハマりだし新幹線の名前を覚えだした。はやぶさ、こまち、かがやきにMAXとき。可愛いものである。

次に日本各地の特急を覚えだした。ソニック、ゆふいんの森、ワイドビューしなの、ひたち、カムイにおおぞら、大雪。利口な息子である。まぁ、このくらいならよく聞く話だ。

次は当然のごとくローカル線を覚えだした。山手線、京浜東北線、横須賀線に中央線。私はローカル線は生活圏のものしか思い浮かばないので東京近辺のものばかり書いたが、彼にはまだ地理感がないので日本全国平等に覚えてしまう。図鑑をまるごと覚える勢いである。さらに驚くべきことにある図鑑で見た電車が別の図鑑で別角度から掲載されていても即座に同一であるか否かの判別を行える技能を持つ。私には同じにしか見えないスーパーおおぞら/スーパー宗谷なんかも絶対に見間違えない。正面の画像だけでなく先頭車両が映っていない横からの画像だけでも同様である。AIの分野ではいわゆる特定物体認識と言われる技術領域であるが、そのへんのGPUよりも彼の方が正確で早いのである。ここまで来ると流石に怖い。

ローカル線を覚えたらもう覚えるものは無いだろうと思うであろうが実はあるのである。時間を遡るのだ。図書館で借りる本には少し古いものが混じっており昔の車両が掲載されているものも多い。新幹線の0系、100系、200系、300系から始まり特急電車などは昔の車両まで覚えてしまった。立派な小鉄である。齢3歳にして父の手を離れてしまった感でいっぱいである。

このレベルまで来ると幼児として求められているものを大きく超えてしまっているので彼が子鉄であることをしらない人とのコミュニケーションが成り立たない場合がある。たとえば保育園の先生がカードを見せて幼児たちに「でんしゃ」と答えさせたいシチュエーションで彼は喜々として「VSE」(箱根ロマンスカーの1種)と答えたそうだ。先生は彼が何を言っているのかわからなかったであろう。扱いづらい幼児である。

さて、先日小鉄をつれて書店に行ったのであるが、知育玩具的なもので勝手に遊んでいたのですこし放っておいた。するとしばらくして小鉄が満面の笑みで一冊の雑誌を抱えて走ってきた。大人の雑誌コーナーに迷い込んで見つけてきたらしい。雑誌の名は「鉄道ファン」だ。

これである。どこからどう見ても成人のガチオタをターゲットにした雑誌である。参考までにここ最近の特集記事を列挙しておこう。「中央東線E351系時代」、「14・25系カタログ」、「多様多種キハ100系・キハ110系」。ガチオタ向けという評価に誰も異論はなかろう。さて、話を戻すと小鉄は私のところに来る前に既に中身の吟味は済ましてきたようだ。彼が何を言っているかはいまいちよくわからないが買ってほしいということだけは伝わってくる。小鉄が生まれたときに嫁と教育方針について話しあったことがある。その時に「教育に関することでお金の出し惜しみはやめよう。特に本は興味があるものはどんどん与えよう」と決めたのである。しかし、相手は「鉄道ファン」である。先程見ていただいたようにガチオタ向けの雑誌である。これを買い与えるということは、人体の不思議展を気に入った子供にポルノを買い与えるに等しいのではないかと思った。しかし、小鉄は「鉄道ファン」に書かれた知識を欲しているのであり、本来誰向けに書かれたかそのようなことは関係ないのである。まぁ、そんなこんなで「鉄道ファン」を買わさせられたのである。

なお、小鉄は今月から「鉄道ファン」に加えて「鉄道ジャーナル」も購読しているということをお伝えしておこう。

最後に、息子が鉄道を好きになり学んだことはとても多い。色や数、ひらがな・カタカナ、アルファベットに地名・ランドマーク。電車に興味を持ち出してからほんの3ヶ月ほどの出来事である。どんどん好きなことを突き詰めてほしい一方でまだ3歳の子供である。父は、時刻表に手を出す前に、出来ることならば昆虫や生き物、宇宙などにも興味を持ってほしいと願っている。

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